SwitchBot S10: 初ロボット掃除機の実利用レビュー

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SwitchBot お掃除ロボット S10 を購入し、1ヶ月ほどガッツリ使ってみたので、そのレビューをしてみようと思う。

これまで長年 dyson のスティック掃除機を使っていた層なので、そこからの乗り換えの観点で良し悪しや、妥協しなければならない注意点などをまとめている。

ざっくりまとめると、

良い点は

  • 水拭きがストレスフリー
  • 想像よりマッピングがかなり賢い
  • 段差の乗り越え能力が高い
  • お手入れ時期をアプリが教えてくれるのがものぐさに嬉しい

気を付ける点は

  • 我が家の椅子の下がギリギリ通れない
  • 2回掃除させた方が良い
    • 吸引力マックスで2回はバッテリーが保たない
  • カーテンを押しのけてくれない
  • Google Assistant 連携が不完全

というところ。

詳しく見ていこう。

SwitchBot お掃除ロボット S10 の特徴

S10 の特徴は「水拭きの給排水含め真の全自動」の一言に尽きる。
SwitchBot お掃除ロボット S10 | 世界初革新的な「水道直結⤫リアルタイムモップ洗浄設計」

以前から水拭き対応のロボット掃除機には興味はあったが、毎回手動でのウェットシートの付け替えや、頻繁なタンクの汚水交換など、手間が必要なものばかりだった。
我が家の大人はものぐさなので、そんな面倒なのはすぐに使わなくなるのが目に見えていた。
排水をサボったら、タンクにカビまみれになりかねない。そんなのはゴメンである。

ところが、 2023年にクラウドファンディングが発表された S10 は違った。

洗濯機のバンの前に電源不要な給排水用のウォーターステーションを設置するだけで、給水・排水に加え、モップの洗浄や乾燥までやってくれる。
「これなら我が家でも運用できるかも!?」と思わせる物だった。

クラファンは EarlyBird でも $900 、今の円安だと15万円近くと流石に高額過ぎたので、国内の正式発売を待っていた訳だ。

SwitchBot のロボット掃除機シリーズ

現在、 SwitchBot のロボット掃除機には、

  • S1 (S1/S1 Plus W)
  • K10 (K10+)
  • S10

の3シリーズある。

名前が似ていてややこしい上、一部(買いもしないでレビューしてる)質の悪い記事では、 S10 と K10 を混同して書いていたりするので、注意が必要だ。

主な違いは以下の通り。

S10 S1 Plus W S1 K10+
特徴 自動給排水+回転モップ自動洗浄+強力吸引 本体手動注水にて水拭き可能なベーシックモデル ←のゴミ収集ステーションを省いた廉価モデル 市販の使い捨て床拭きシートのみ対応の小型モデル
定価(税込) 119,820円 69,800円 39,800円 59,800円
水拭き ローラーモップ
モップ
←同左 使い捨てお掃除シート
本体サイズ(mm) w365 x h115
w340 x h95
←同左 w248 x h92
吸引力 6500Pa 2700Pa ←同左 2500Pa
静音性 64dB 59dB ←同左 45dB
ゴミ収集Sta. 4L 4L なし 4L
ゴミ捨て頻度 約70日 約70日 約2日 約70日
最長稼働 250分間(3~5LDK/220㎡) 140分間 (2~3LDK/140㎡) ←同左 120分間 (2~3LDK/120㎡)
マッピング LDSレーザー LDSレーザー ←同左 LDSレーザー
発売日 2024-05-15 2022-07-20 ←同左 2023-07-09
その他 除湿機の自動排水や、加湿器への自動給水といった連携機能あり 旧モデル "S1 Plus" からゴミ収集ステージョンがコンパクト化&バッテリーサイズダウン

※: ロボット掃除機K10+ / S10/ S1/ S1PLUS機能比較一覧 より
※: 本体サイズでの椅子の足の位置の比較は、 IKEA の EKEDALEN の旧モデル

基本的には、本体サイズと水拭きの仕組みの差だ。

S10 は自動給排水してくれることに加え、掃除中もリアルタイムでモップを洗浄しながら水拭きするので、床の汚れをかえって広げてしまう事がほとんど無い。
一見、 自動給排水の追加だけで +5万円は高すぎん? と感じがちだが、このモップがけ方式の違いも地味に大きい。
吸引力がだいぶ強化されているのもポイントだ。

S1 は、小さめのモップにて一般的なぞうきんがけしてくれる感じだが、本体への注水も、清掃後のモップの洗浄も、手動で行う必要がある。

K10 は、使い捨てお掃除シートをつけて走行してくれるだけだ。
掃除機がけしながら水拭きできないし、広いエリアを掃除しようとすると途中でシートが乾燥してしまうだろう。

S10 S1 Plus W K10
毎日しっかりと水拭きしたい 水拭きは時たま軽く行う程度だったり、毎日のお手入れが苦でない 水拭きは重視しないが、小型でイスの下など狭い所も潜って掃除して欲しい

といった感じで選ぶ事になるだろうか。

ゴミ収集ステーションが不要なら、 S1 は実売が2万円程度とめちゃくちゃ安い (2024年7月現在) ので選択肢としては悪くない。

また、後ほど触れるが、サイズ差は意外と重要なポイントとなる。

前述の通り、私は今回水拭きを重視して購入を決意したので、 S10 を選んだというわけだ。

ロボット掃除機導入前の我が家の状況

ここ10年くらいは、 dyson のスティック掃除機を買い替えながら使っていた。
大変ものぐさだったので、掃除する敷居を下げないと、全然掃除しなくなるためだ。

しかしこの10年で子供が増えた事もあり、床にジュースや牛乳はこぼすし玩具は散乱するしで、「掃除の前に片付ける」が億劫になり、フローリングワイパーはおろか掃除機すらかける頻度が激減してしまった。

家を歩けばあっという間に足の裏がほこりまみれ。
不快という以前にこのままではマズい。

幸い子供も園児レベルで話は通じるようになってきた。
「ロボット掃除機が掃除できるように片付けよう!」という動機付けすれば、片付けてくれるかもしれない。

そんな皮算用ばかりの状況で、我が家にロボット掃除機を向かい入れる決断をしたのだ。

開梱と設置

SwitchBot S10 の箱は大きく、ぎっちりと梱包された状態で届く。

開梱し、ゴミ収集ステーションと給排水ステーションを設置していく。

我が家は洗面所の選択バンの上に縦型洗濯機を設置しているので、その前に給排水ステーションを設置した。
ちょうど洗濯機の前にランドリーバッグを吊していて、その下がデッドスペースになっていたため、ステーションの設置にぴったりだった。

給水ホースは、洗濯機の給水ホースの間に噛ませるだけ、
排水ホースは洗濯バンの排水口に延ばすだけなので、設置はカンタンだ。

一般的に洗濯バンの周りは水が多少漏れても大丈夫なようになっているので、排水ホースを引っ掛けてバンから外に出てしまったりしないようにだけ、気を付けて設置しよう。

給水ステーションへの給電はロボット掃除機本体から行うので、電源の配線は不要だ。
このため、洗濯バン以外にも洗面台やシンクの下など色々な場所に設置できる。

洗濯機と給水ホースの間に挟む、プラ製の給水分岐栓が、ちょーと壊れやすそうに感じられる素材だったのが気になったくらいかな。
あんまり堅めに閉めると割れてしまいそうだが、緩いと水漏れになるので加減が難しいところ。

ゴミ収集ステーションはリビング、給排水ステーションは洗面所、などと離れた位置に設置することも可能だ。
実際に我が家のゴミ収集ステーションはリビング側に設置している。

アプリでのマッピング

SwitchBot のお掃除ロボットシリーズは、どれも LiDAR のようなレーザーとカメラを組み合わせて周囲の障害物を検知しているので、マッピングがかなり優秀だ。

初回実行などのマッピングを開始すると、「右手づたい」で部屋中をセンシングする。

ある程度自動で部屋割りも分割してくれるが、以下のようにある程度手動で区分けし直した方が良さそうだ。

  • ゴミ収集ステーションと給水ステーションは、同じ部屋になるよう、リビングや廊下・洗面所は一部屋にまとめた方がよい
  • 全部屋掃除機する際も、部屋毎に順番に掃除するようになるため、掃除中に椅子などの家具を移動しやすいよう、リビングまわりは2部屋くらいに分けた方がよい

マッピング時にあった椅子などが、実際掃除するときに退かされていれば、キチンとそのあたりも掃除してくれる。
ここらへん程度柔軟にやってくれるので、マッピングではそこまで神経質にならなくても良いだろう。

ただ、床面設定で、床材や家具の存在を指定すると、 AI がより賢く掃除していくれるらしいので、機会があれば設定してみよう。
(ただ、我が家ではどうルートが変わったのかよくわからなかった。)

清掃性能

良い点

6500Paというパワフルなだけあって、思ったよりもしっかり吸い取ってくれる。
また、水拭き性能は期待以上だ。

流石にこぼしたジュースやご飯などのデカめのゴミは予め拾っとく必要はあるが、床に残ったべたつきの跡などはきれいさっぱり掃除してくれる。

また、前述のとおりセンシングが優秀なので、本体サイズ+左右 2cm くらいのスキマさえあれば、入り込んで掃除してくれる。
こんな狭いスキマもちゃんと通過できる。

段差の乗り越え能力もなかなかで、こういった配線モールも難なく超えてくれるのがありがたい。

(※: 子供が貼ったシールが写っているのでぼかしをいれている)

一方、いくら給排水が自動で行えると言っても、さすがにメンテナンスフリーではない。
それはどんなロボット掃除機だってそうだろう。
しかしながら、 SwitchBot アプリがいつ頃どんなお手入れが必要か表示してくれるのが、ものぐさには非常にありがたい。

こうやって消耗状況を表示して行動を促されると、さすがの私でもお手入れするだろう。
「1ヶ月に1回○○を掃除します」とか取扱説明書に書いてあってもやらないでしょ? え? ウチだけ?

あと、完全に我が家の事情ではあるが、子供がロボット掃除機を気に入ってくれたので、特に次子氏の方が掃除の際に自主的にお片付けしてくれるようになったのが嬉しい。
掃除中は畳んだ布団を積み重ねた高所に逃げるので、追いかけられるのは怖いみたいだけど。

妥協が必要な点

一方で、いくつか妥協や工夫が必要な点もある。

① 本体がデカい

まず、いくら幅ギリギリの所を通れても、本体サイズがデカいのはどうしようもない。

先ほどの SwitchBot のロボット掃除機シリーズ の本体サイズの比較の所で、 IKEA のダイニングチェアとの比較の画像を載せたが、 S10 だとギリギリ椅子の下を通れない。

このため、一番掃除して欲しいダイニングテーブルの周りを掃除させるために、毎回椅子を上げたり退かしたりが必要だ。

② 1回掃除だとお米が残りがち

また、ブラシの構造上、一回の掃除ではどうしてもお米などの粒状のゴミが残ってしまう。


SwitchBot お掃除ロボットシリーズは、本体右前にだけ反時計回りに回転するサイドブラシが付いていて、この図のようにゴミを内側に巻き込みながら吸い取る仕組みになっている。

部屋の周囲を「右手づたい」回りながらゴミを掃き出し、ジグザグに走行してゴミを吸い取るような動きをする。

ところが多少重量のあるゴミだと、ジグザグ走行の際に、ブラシがゴミを既に掃除済みの所に弾き飛ばしてしまうことがある。

そのため大概、掃除完了後に点々と不自然に乾いたお米の粒が残ってしまう。

お米ぐらいであれば、後述する「2回掃除」させることで概ね吸いきれると思う。

お菓子のカラースプレーみたいな転がってしまうようなゴミは、ちょいちょい残ってしまいがちだ。

③ 隅は水拭きしきれない

構造上どうしようもないのだが、モップが届かない部屋の隅や家具の際にはモップがけできない。


S10 のモップはこの図のように本体後部に右依りに回転モップが取り付けられている。
本体幅と比べてモップの方が狭く、「右手づたい」で走行してもモップが届かない数センチの空間があり、どうしてもそこは水拭きされない。

ウエットティッシュやフローリングワイパーを使って、たまに隅の方を手動でふき取ってやるのだが、まぁ範囲も狭いのでそこまで苦ではないかな。

一方、水拭きした跡を見ると、走行ルートの関係で微妙な拭き残しが発生したり、回転モップに注水する8つの噴射口の間隔が広すぎる為か拭き跡が縞模様になって均一に拭けていなかったりする。

こちらについては、「2回掃除」させる事で格子状に拭いてくれるので概ね問題ない。

④ 吸引力マックスでのバッテリー持ち

バッテリー不足を感じる…ということは無いのだが、吸引力マックスだと流石に広いエリアを掃除しきれなくなる。

清掃時の吸引力は、静音・標準・パワー・マックスの4段階選べる。
20㎡ と、さほど広くもない我が家のリビング+四畳半+洗面所を 2回 (計 40㎡)清掃&水拭きする標準的な掃除の場合、満充電100%の状態で開始すると、

  • パワーだと、清掃完了時の電池残量60%前後
  • マックスだと、清掃完了時の電池残量10%~ギリギリ不足して中断

となる。 1

水拭きも同時にしてる事を考慮すると、吸引力マックスの消費電力はパワーの3倍くらい喰っていそうだ。

バッテリーが不足した場合、ゴミ収集ステーションに戻って充電を始め、ある程度回復したら自動的に再開してくれる。

とはいえ、充電にもそこそこ時間がかかるので、清掃中に(玩具などを広げられないため)子供を待避させとく必要ことを考えると、全体の清掃時間が延びるのはあまり嬉しくない。
バッテリーは劣化していくモノなので、使い続ければ不足する頻度が高まるだろうし。

実のところ、常にマックスで吸引して欲しい訳ではなく、「特定のエリアだけマックスで吸引する」といった指定ができないのが問題なのだ。
フローリングの吸引は「パワー」で十二分だが、部分的に敷いてる防音対策用のジョイントマットのあたりはマックスの吸引力が欲しい。

マップ編集で床材を編集する機能があるので、特定エリアだけ吸引力を○段階上げるような設定が出来たり、2回目で吸引力を落としたりできると、解決出来そうなのだが。

⑤ カーテンを押しのけてくれない

我が家は、遮熱等の理由からリビングの掃き出し窓の遮光カーテンを閉めっぱなしにしていることが多い。

カーテンはちょっと押せば押し下がるのだが、 S10 のセンサーでは完全に障害物と認識され、ぶつかることも無くギリギリを避けてしまう。
このためカーテンがぶら下がっている直下の床が掃除されず、ホコリが溜まりがちだ。

カーテンをマップに追加して、サッシにぶつかるまで押し込んで掃除してくれるようになってくれると、うれしいのだが。

⑥ Googleアシスタント連携が弱い

ほか、Google アシスタント連携の音声コマンドが弱い。 "OK Google" で話しかけて動かすアレだ。

Alexa 連携は割と細かくできるらしい 2 のだが、 Google アシスタントの音声コマンドだと「吸引のみ」の指示しかできない(直接水拭きを指示できない・2024年6月現在)。

こちらは、SwitchBot アプリの【シーン】機能である程度緩和できるので後ほど紹介しよう。

運用のコツ

妥協が必要な点 で述べた問題のうち、いくつかは工夫で改善できる。

そのいくつかを紹介しよう。

2回掃除

自分で毎日2回ずつ掃除するのはゴメンだが、ロボットにやらせるなら何ら問題は無い。

SwitchBot アプリで清掃範囲を指定する際に、「部屋指定」または「エリア指定」としておくと、清掃回数を1回か2回か選べるようになる。

なぜか「家全体」だと2回が選べないのだが、「部屋指定」ですべての部屋を選択すれば家全体を掃除できるので、そちらで2回清掃を選べば良い。

S10 で清掃すると、奇数回と偶数回で必ず清掃する方向が直交するようになるため、2回清掃にすると上図のように必ず格子状に掃除してくれるようになる。

このため、前述した「サイドブラシが吹き飛ばした米粒」とか「水拭きの微妙な拭き残し」を掃除しきれるようになるので、個人的には2回掃除がおすすめだ。

…まぁ、掃除する距離が広がれば本体やアクセサリが摩耗するので、そこら辺はトレードオフだが。

シーンの利用

Google アシスタント連携の音声コマンドが弱い事は前述したが、 SwitchBot アプリの「シーン」機能を活用すると多少改善できる。


上図のように、シーンを追加して「二回水拭き」などと適当な名前をつけ、モード切替や水量切替、清掃&水拭きの実行と言ったアクションを追加して保存すると、『OK Google、 【シーン名】をつけて』という音声コマンドで実行できるようになる。

残念ながら、掃除回数の指定はできないので、我が家では結局アプリから操作する必要があり、音声コマンドは活用していないのだが、一応こんな回避方法はあるよ、という紹介だけしておこう。

まとめ

SwitchBot S10 は、真の全自動の水拭き機能と優秀なマッピングで、日常の掃除を大幅に楽にしてくれる。

率直に言うと、(ゴミ収集ステーションと自動給排水ナシの) SwitchBot S1 が実売2万円前後で買えてしまう以上、 S10 の12万円は($900 からだいぶ抑えられたとは言え)流石に高過ぎでは!?と感じてしまうのは否めない。

しかし、いざ使い始めてみると、その分の価値は十分にあると感じられると思う。総じて、忙しい家庭やものぐさなユーザーにとっては、頼もしい味方となるはずだ。

「良い点」よりも「妥協が必要な点」を多く挙げてしまっているが、決して不満ばかりということはない。

いくつか挙げた不便な点についても、一部はソフトウェアでなんとかなりそうなものばかりなので、将来のアップデートで改善されることを期待したい。

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  1. コース取りや給水に寄るタイミングや回数、給水ステーションの充電状態にも寄るのか、一定ではない。 

  2. アレクサのカスタマースキル – SwitchBotサポート 

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